RUBやブライン液に一晩漬けた肉がどのように美味しく変化するのか

コラム, レシピ -

RUBやブライン液に一晩漬けた肉がどのように美味しく変化するのか

お料理をする際に、お肉や魚を焼く前に塩を振ったりスパイスをまぶしたりすることってありますよね。
その下ごしらえに、どんな効果があってどれほどの差が出るのでしょうか。

アメリカンBBQでは大きな塊肉を焼く際に前日にRUBと呼ばれるスパイスを擦り込んで数時間から一晩寝かせたりしますが、どれほどの差が出るのか気になったので実際に比べてみました。

かなり顕著な差が現れたので最後まで読んでいただけたら幸いです。

塩や砂糖の肉に対する効果

なぜ肉に塩や砂糖を漬けると美味しくなるのでしょうか。

肉を塩水につけると浸透圧によって肉の細胞組織が締まって水分が流れ出す隙間がなくなることによってジューシーな肉になるそうな。
他にも臭みを取ったり旨味を引き出したりと様々な効果があるらしい。

砂糖は水に溶けやすく水分を引き付ける性質があり、保湿効果がある。
酢飯が乾かなかったり和菓子がしっとりしているのは砂糖の保湿効果によるものらしい。

塩の余分な水分を抜く効果と、砂糖の水分をため込む効果が肉に良い影響を与えるようだが、細かいことはよくわからないのでとにかく実践だ!

比較する塊肉の準備

スペアリブの検証

同じサイズのスペアリブが3つ手に入ったので、それぞれ異なる条件で肉を下ごしらえします。

使用したRUBとBBQソースのレシピは最後に記述します
とても美味しく仕上がったので参考にして頂ければ幸いです。

1.焼く直前にRUBを擦っただけの肉

グリルの準備等で実質30分ほど寝かせることにはなりましたが、10時間寝かせた肉との比較にはなるでしょう。

2.前日にRUBを擦って一晩寝かせた肉

前日にRUBを擦り込んで10時間ほど寝かせたスペアリブです。
塩分によるタンパク質分解効果とスパイスの味がしっかり染みているはずです。
どの肉かわからなくならないように爪楊枝を2本挿します。

3.前日にブライン液に漬けて、塩分と糖分を1/2に抑えたRUBを擦った肉

前日にブライン液につけて10時間ほど寝かせたスペアリブです。
味が濃くなりすぎないようにRUBの塩分と糖分を1/2に減らしました。
どの肉かわからなくならないように爪楊枝を1本挿します。

ブライン液とは

水に対して5%の塩と砂糖を溶かした水溶液です。
肉を美味しくする魔法の液とも呼ばれており、鶏胸肉などのパサつきがちなお肉に「こうかはばつぐん」だ!

肉を「LOW & SLOW」でじっくり焼いていく

グリル内の温度を130℃から140℃で安定させて6時間ほど焼きました。

乾きすぎないように1時間おきにコーラをスプレーしながらじっくりと焼いていきます。

3時間ほど経過して肉芯温度が70℃を超えたあたりからブッチャーペーパーで包み、肉芯温度を90℃近くまで持っていきます。

アルミホイルで時短(テキサスクラッチ)しても良かったのですがバーク(樹皮)をカリカリに仕上げたかったのでブッチャーペーパーを選択しました。

肉芯温度が90℃に達したらブッチャーペーパーを剥がしてBBQソースを塗り、乾いたらまたBBQソースを塗る工程を3回ほど繰り返して完成です。

焼き上がった肉を寝かせる

仕上がったスペアリブ

BBQソースの層が分厚く形成されて照りっ照りになったらグリルから取り出し、アルミホイルで包んで1時間ほど寝かせます。

この寝かせる工程を省いてしまうと肉のジュースが溢れ出てしまって、これまでの苦労が水の泡になってしまいます。

下味をつけた肉の検証【結果発表】

スペアリブのスモークリング

まず自ら味見したところ、RUBやブライン液に一晩つけた肉は明らかに柔らかい。
RUBやブライン液に漬けなかった肉も美味しかったのですが「肉をじっくり焼いたらこうなるだろうな」という当たり前の食感で肉の旨味がそれほど感じられない。

RUBやブライン液に漬けた肉はもう感動するほどの柔らかさと旨味。

個人的にはブライン液で漬けたスペアリブが、肉の旨味を感じられて高評価だったのですが、ご近所さんや会社の人に食べてもらったところ評価が割れました。

1.焼く直前にRUBを擦っただけの肉の評価

肉に弾力があり少し筋っこい。
これはこれで焼酎のアテに良さそう。

2.前日にRUBを擦って一晩寝かせた肉の評価

柔らかく味がしっかり染みて昼間っからビールが飲みたくなる。

3.前日にブライン液に漬けて、塩分と糖分を1/2に抑えたRUBを擦った肉の評価

柔らかくて肉の旨味が感じられる。
赤ワインと合わせて良いかもしれない。

どの肉も個性があって美味い

結局何を食うかではなく何を一緒に飲むかを基準とした評価になってしまいましたが、どの肉も美味い。

共通点としては、蓋付きのBBQグリルで焼いた肉は絶対的に美味いということ。

蓋付きのBBQグリルはコチラから

RUBとBBQソースのレシピをご紹介

店を出せるほど美味いとの評価をいただきましたのでRUBとBBQソースのレシピをご紹介します。

RUB

  • 塩2
  • 砂糖1
  • ブラックペッパー1
  • パプリカパウダー1
  • オニオンパウダー1
  • ガーリックパウダー1
  • カイエンペッパー0.5

※ブライン液につけたパターンは塩と砂糖の量を減らしてます。

BBQソース

  • ケチャップ2
  • ウスターソース1
  • ブラウンシュガー0.5〜?(味見して美味いと感じるまで)
  • チリパウダー少々
  • レモン汁適量
  • サドンデスソース数滴

バックリブやスペアリブでお試しください

今回のスペアリブは驚くほど美味しく作れたのでお試しいただき、感想やアドバイスをいただけたらと思います。

時間も労力もかかりましたが、美味しい笑顔が見れて最高に幸せでした!

蓋付きのBBQグリルで最高の肉体験をしましょう!
ナイスバーベ!

今回は使用したグリルはカマンダー

日本のカマドをモチーフにしたグリルです。
可愛い見た目?と裏腹にスモークもグリルもどちらもイケる万能グリルです。

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