【こんがり肉】本気でマンガ肉焼いてみた【アメリカンBBQ】
塊肉を焼きたいのに塊肉が見つからないんです。
スーパーの裏に行けばプルドポークを作れる豚肩ロース付近(ボストンバット)のブロック肉や丸鶏はなんとか手に入れることはできるのですが、牛の塊肉がどのスーパーに行ってもなかなか手に入らない。
裏にいる店員さんにブリスケット(前バラ)ありますか?と聞いても、そもそもスーパーに並ぶような部位ではないのでスーパーの店員さんを困らせることになります。
塊肉が手に入らないなら塊肉を作ればいいじゃん!
ということで、マンガ肉用の陶器の骨に肉を巻いて無理やり塊肉にすることにしました。
これがなんと驚くほど美味しく作れてしまったので最後まで読んでいただけたら幸いです。
モンハンのこんがり肉が作れるマンガ肉用の陶器の骨
知り合いの陶器を扱っているお店に陶器で骨を作ってもらいました。
一昔前に話題になって商品化されているのでネットで探せば買えるようです。
この陶器の骨に肉を巻いてマンガ肉を作っていきたいと思います。
はじめ人間ギャートルズのような理想のマンガ肉を求めて
マンガ肉としてイベント施設などで売られているものは、中が挽肉で外側を薄い肉で包んで成型したものがほとんどだと思いますが、私は純度100%のギャートルズに出てくるようなマンガ肉が食べたい!
ということで、マンガ肉としてあるべき姿にできる限り近づけるべく、肉を贅沢に使いたいと思います。
使用する牛肉の部位は牛サガリ(ハンギングテンダー)
牛サガリ(ハラミ)は居酒屋等でも見かけるので比較的手に入りやすくて安い部位ではないかと思います。
米国産の肉なので「Hanging tender」と表記されていました。
安いとは言っても100g200円ほどでしたので1ブロックで3,000〜4,000円ほどでした。
本来はステーキで焼くような肉ですが、塊肉に成型してしまうと中まで火が通らないので、ローアンドスローで内部温度が63度に達するまでじっくり焼いていきます。
牛サガリをトリミングし下ごしらえ
牛サガリには強い筋があるので、トリミングする必要があります。
白い筋に沿って包丁を入れていくだけなのですが、筋に残った肉はスプーンで削ぎ取って塊肉を成型する際に混ぜるので、難しく考える必要はありません。
トリミングが済んだら一枚の牛サガリを3〜4枚に薄くスライスし、クレイジーソルトを裏表にたっぷりと振りかけます。
肉の重量が普段調理する量ではないので感覚が難しいと思いますが、塩をかけすぎと思うくらいでも、もしかしたら少ないかもしれません。
肉の重量に対して1%くらいの塩分を目安にしましょう。
牛肉の香りと旨味を最大限に味わうにはRUBのような味と香りの強い調味料は必要ありません。
クレイジーソルトが無ければ塩とブラックペッパーで良いと思います。
マンガ肉用の骨に肉を巻いて成型
下味をつけた薄切り肉をマンガ肉用の陶器の骨に巻きつけていきます。
巻きつけたらキッチンペーパーかブッチャーペーパーで包み、ラップをキツめに巻いた後に輪ゴムで両端をしっかりと縛り、圧をかけます。
この状態で冷蔵庫で一晩寝かせると、適度に水分が抜け、薄くスライスした肉同士が馴染んで剥がれにくくなります。
一晩寝かせた肉がコチラ。
マンガ肉っぽい。
マンガ肉をこんがりと焼いていく
BBQグリル内の温度を120〜130度にして3時間ほどスモークしていきます。
使用するチャンクはヒッコリー、肉が乾燥しないようにウォーターパンを設置して蒸し状態を作り出します。
肉の乾燥対策でアップルビネガーなどを定期的にスプレーする必要はありません。
今回使用したグリル(むしろこれしか使ってないケド)はカマンダーなのですが、カマンダーは熱源の上にウォーターパンを設置できるのでスモークと蒸しを同時に行えるチャコールBBQグリルです。
肉芯温度が63度に達するまでじっくりとスモークしていきます。
こんがり肉の完成
焼きあがったらアルミホイルなどで包み、1時間ほど休ませて肉汁を閉じ込めます。
水分や脂が抜けた分、肉が収縮して少し剥がれていますがなんとか塊肉の形状を維持しています。
タコ糸などで縛ってもよかったのですが、そうするとチャーシュー感が出てしまうのでやめておきました。
綺麗に作る場合はタコ糸で縛るというのもアリかもしれません。
ここはかぶりつくのが定石なのですが、中のロゼ色を見て欲しくてスライスしました。(骨の意味ある?)
肉はまだ赤いですが、肉芯温度が63度になるまで加熱することによって殺菌され安全に食べることができます。
ローストビーフの中が赤いのと同じで、タンパク質が固まってジュース(血)が固まっていない状態です。
正直、ステーキで焼くような上等な肉を長時間スモークなんかしたら台無しになるんじゃないかと思ってたんですよ。
予想を遥かに超えて美味しかった。
スモーキーで上質なローストビーフ。
冷蔵庫で冷やしてもなお柔らかさを維持しており、酒のつまみに事欠かない。
驚くほどの大成功、これだからアメリカンBBQはやめられない。
もし、牛の塊肉が手に入らないという、同じ悩みを抱えている人がいたら牛サガリのスモークを試していただきたいです。
正直、骨は無くてもいいです(笑)